導覽注意事項
ガイディングのタイミングについての基本は、
(1)まずその場で見えるものについてお話しする
(2)次に見えてくるものについて事前にガイディングする
(3)それらに関連したことをお話しする
相手が何を聞きたがっているかという心を読む察知能力が必要です。詳しい話を聞きたい人は私について来てくださいと、選択の余地を与えるのはとても親切な機転です。
ガイドのコツを8つのポイントにまとめてみました。
数字を多く入れること
細かいことにこだわり過ぎないこと
2WAY COMMUNICATIONのガイディングをすること
相手の文化を意識したガイディングをすること
五感を使った演出をする
長所短所を含めた事実を伝え、特に日本文化の良さは伝えること
ジョークを含めて楽しく、豊富な情報を明るくガイドすること
ガイド自身が対象物に感動する点を見つけ、その感動を伝えるようにすること
通訳ガイド業務の準備はどのようにしたらよいのでしょうか。慣れないときには台本を作るに限ります。そのためにはまず、
(1)ツアーの旅程をよく頭に入れましょう。そして一日の中でも、東京都内観光でしたら、まずは明治神宮に行って、その後浅草の浅草寺に行って・・・という風に頭の中でシミュレーションをしてチェックしましょう。
(2)その上でこの後は浅草寺に行くから、じゃあ仏教のことを話そうとか、今夜はてんぷらを食べるから日本食のことを説明しましょうかとか、ツアー全体のどこで何を話すのかというプラニングをします。
(3)次に日本語の資料、外国語で書かれたガイドブックなど資料の全てに目を通してそれら全てを総合し、自分の言葉で原稿を書いてみましょう。
(4)書いた原稿をネイティブスピーカーにチェックしてもらい、適切な生きた表現で、しかも独自のカラーで使いこなせるように練習できるといいですね。原稿を丸暗記できればそれもいいのですが、丸暗記は実は案外危険要素があります。本番で頭が真っ白になると全てが吹き飛んでしまうかもしれません。
お薦めは、ガイディングのポイントを箇条書きして何度も口に出して練習することです。「箇条書きプラス、キーセンテンスの暗記」、これで大丈夫です。
取材自「通訳&通訳ガイドの仕事」 イカロス出版
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