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   高級日本語の勉強法を論ずる前に、まず高級日本語のレベルはどのぐらいかを具体的に説明したい。この定義はあくまでも私自身の考えだが、多分ほかの方とあまり差がないと思う。

 語学力を四つの能力に分けると、聞く力、話す力、読む力と書く力に分けられる。では、一体高級日本語力とはどんな能力だろうか?先ず聞く力から説明を始めてみたい。

 簡単に言うとテレビのニュースを十分理解できる能力だ。全ての内容がわからなくても、新聞の粗筋を把握できる。バラエティー番組の理解だとそれ以上の能力や文化の理解などが求められるので、その分野に関しては論外だ。

 次は話す力だが、簡単に言うと日本語でプレゼンが出来る能力を指す。プレゼンテーションが上手になるには、日本語以外にロジック性が優れていないとできないが、少なくても高級日本語ができるということは、プレゼンテーションで使う日本語の表現力を習得した事を意味する。

 次は読む力だ。一口で言うと、辞書を頼りにしいで、新聞が殆ど音読でき、記事のポイントが理解できる能力を示す。新聞が読めれば、当然社内文書は読んで完全に理解できる。音読する場合も話す時と同じスピードで読めなければ高級日本語に達したとは言えない。

 最後は聞く力に関して話したい。普段の会議で相手が話した内容を聞き取れるだけでなく、相手の表情が見えない電話での会話も十分聞き取れなければいけない。相手がゆっくり、はっきり話した日本語だけ理解できるのでは、高級日本語ができるとは言えない。

 以上の定義を高級日本語能力の基準とすると、日本語検定試験一級を合格しただけではその程度には及ばない。多分国内の日本語学科を出た方の中でも、そんなにいないと思う。しかし、そのぐらいの程度に達しなければ、私が以前会社で働いて時の経験だと、はっきり言って社内で日本語専門家として使う事はできない。特に重役の秘書や通訳者となると、それ以上の日本語能力が要求される。

 残念ながら、このぐらいの程度に到達する方は、殆ど日本留学経験者である。国内の日本語学習環境の中で、このような高水準の日本語に達するには、相当勉強しないとできない。しかし、多くの日本語学科を卒業した学習者は中級レベル又は初級の後半ぐらいで大学を卒業してしまう。

 ただし、もしこの壁を克服できれば、日本の情報が把握でき、日本人を深く理解し、仕事の大きな助けになる。大学で日本語を教えている私としては、そのような学生を多く育てることができれば、どんなに幸せであろうとつくづく感じる。現在日本語を勉強中の方も、このような目標に達するよう頑張るのもいいと思いますし、私もその方を応援したいです。是非ともその目標に向かってがんばってください。

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    蘇 柏亞 發表在 痞客邦 留言(0) 人氣()