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ビジネス日本語とは
社会人学習者は学習目的がはっきりしているだけに、性急に目的の達成を求める傾向がある。
原則として、大人の学習者の場合は特に、学習者の意向を教育に反映させることがその動機強化の上でかかせない要件となる。
基本的な対応策としては、以下の点が考えられる。
1、学習目的の達成を最優先する。
2、学習目的に沿った実践的な練習を重視する。
3、予習や復習を前提としない教育計画を立てる。
4、進歩の実感がえられる評価方法を考案する。
5、学習者の誇りを重んじる指導法を採用する。
ビジネスにおいては、言語を正確に使うより、価格や品質・納期・信頼関係などが大切であると信じているために、正確さばかりを厳しく求める教育には反発することがよくある。
ネイティブ・スピーカーの相手に話を聞かせるためには、「正確さ」よりも「流暢さ」のほうが大切であることも事実だ。ビジネス日本語の教育に当たってはこの点に対する配慮も欠かせない。
ビジネスの世界でコミュニケーションは仕事の成功のきそなので、教育上重視しなければならない。音声的にも文法的にも正しい「文」で発信していても、それが日本的な伝達慣習から見て不適切なものであるために、ビジネス相手の日本人に不快感や信頼感を与えるようであれば、ビジネスの成功はあり得ないわけだ。
ビジネス日本語の教え方 高見澤 孟著
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